アメリカの報道で取り上げられる、日本・中国関係と中国・イラン関係

最終更新日

イラン国旗

Fox Newsで取り上げられた、2つのニュース

日本・中国についてのニュース(2019/5/19追記あり)

アメリカのFox Newsのアジア関連ニュースにて、
日本と中国が習近平国家主席の6月来日に際し、
中国側の外交官が安倍首相と会談し、
両者の関係を深めるためのタイミングは適切である」と語ったという報道がありました。

その中で、

「2つのアジア大国は、
東シナ海の小さな島々や海底堆積物の所有権、
そして戦時中の歴史をめぐって紛争を抱えていますが、
それらの関係は米国と中国との貿易戦争の中で最近改善しました 」

と締めくくられています。
海底堆積物、つまりアメリカ側は日本ではあまり報道されない
海底油田以外のメタンハイドレートやレアアース、熱水鉱床等の事も踏まえている可能性があるということです。

アメリカ自身がシェールオイルの実用化までこぎつけている技術力と施設を持った国である以上、
特に紛争の主たる材料という位置づけになるのかもしれません。

しかし、それらの関係は米国と中国との貿易戦争の中で最近改善しましたという締めくくりで終わっています。
貿易戦争の中で、アメリカをダシに中国のご機嫌を伺っているとも言いたげな感じです。

さすがに報道通りに長期戦略を踏まえない考えを日本側が持っているとは思えませんが、
正直この時期の関係改善は日米関係強化に水を差します。

ですが、トランプ大統領も5月に国賓として訪日された後、
6月のG20でにて再来日し安倍首相との会談の席を設けることでしょうから、
日米同盟の根本が崩れるという恐れは無いと思いますが、
報道によってアメリカの国民達に不信感を抱かれるようなことは避けた方が良いと思います。

2019/5/19追記

この不安が的中したのか、

今月の来日の際に防衛についての日米共同声明が延期になってしまっている。

アメリカの報道が記した通り、

米中防衛戦争を利用した二重外交は心象を悪くしてしまったと見える。

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中国・イランのニュース

先程のニュースのすぐ隣にはこんなニュースが並んでいました。

「中国とイランが世界市場開放を維持する努力の中で会談し、
中国のゲストハウスで王毅外相とイランのザリフ外交大臣が会談した。核合意を巡る対立で中国はイランを支持することも表明した。」

ということで、米中貿易戦争の最中、
したたかにアメリカと対立するイランとの関係を強化する中国の意図が報道されています。

ただし、この二国の結びつきは米中貿易戦争以前からのもので
イランの輸出全体で対中輸出の占める構成比率は20.8%(2018年)でトップ。
輸入の構成比率も24.2%(2018年)でトップ
と、
最早イランは中国無しでは成り立たない状態になっています。

そして、トップ10の中にアメリカは入っていません。

つまり、これまでもイランはアメリカとの経済的結びつきは良好とは言えませんでした。

その上、一帯一路においてイランは重要な役割を果たしており、中国からカザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンを経てイランまで鉄道で繋げ、
貨物コンテナを輸送する計画を進行中。

両国で既に鉄道建設が始まっており、
中国がイランのガス油田の開発契約を結んだり、
防衛協力協定を結んだりとかなり関係が深いものなのです。

このニュースが並んで紹介されているという所に、
アメリカの疑心を垣間見たような気がしました。

一帯一路のリスク

これまでイランとの貿易関係が深かった日本は岐路に立っていると思います。

このまま中国・イランと貿易関係を深めていくと、
同盟国のアメリカとの関係にとってマイナスの働きをすると言えます。

一帯一路よりも米国との同盟関係と、日本は独自のTPP(
環太平洋パートナーシップ協定 )の国との通商・防衛協力関係の結びつきを強めることが国益に適うと思います。

確かに一部のEU諸国は一帯一路との関係を望んでいますが、鉄道網はモスクワも経由します。
これはEUにとって懸念材料と言えるのではないでしょうか。

鉄道を敷設するということは、考えようによっては戦時には兵站線となり兵士を送り込む移動手段にも応用できます。

非常事態には鉄道を封鎖すれば防げるだろうと考えるかもしれませんが、
クリミア侵攻の時はどうだったでしょうか。

安全保障上、他国と自国を鉄道網で繋ぐというのはリスクも生じるのです。

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国益を優先した外交関係を

日本としては、安全保障と二国間貿易はアメリカと協力し、
TPPに加盟する諸国と関係強化を行い、
ヨーロッパはイギリスと関係強化して、
独自の貿易関係を築いていくことが国益に適うと思います。

あわよくばアメリカもTPPに加盟してもらい、
更にTPPの存在感を増せば新たな経済圏構想も日本発で行えるかもしれません。

どうしても国益が対立する国というのは存在してしまいます。
その紛争は国際法に基づいて解決に向けていくべきでしょうが、
外交は常にフェアな相手が現れるとは限りません。

外国の国民が自国の国益を主張するように、
日本も自国の国益を主張しなければ、
自分のものまで奪われてしまうというのが悲しいかな外交なのです。


異文化に日本の美学は通用しません。
外交に関しては日本人的感覚を抑えた判断と行動が求められます。

そういう目で観ていくと「イランとはオイルの輸出関係が昔からあるから」という情は、
現在日本と国益を共有できる勢力にとって好ましいとは言えず、
イランとは切れてしまわない程度のパイプを残しつつ、
国益の一致する国との貿易関係を結ぶことが答えのような気がします。

最後に、アメリカからイラン付近を飛行する飛行機の誤撃墜に
注意をするよう声明が出ています。

どうしても行かなければならない場合を除いての渡航はおすすめできません。
飛行機の航路が付近を横切る場合も同様です。

過去に290名の死傷者を出した誤撃墜事故があります。くれぐれもご注意ください。

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