G20 イノベーション展 TOYOTA様 燃料電池自動車FCV MIRAI

水素で走る車 MIRAI
一台で700万強。
実走行距離は500㎞。充填圧力は70MPa(メガパスカル)。
充填時間はフル充填で3分という高速で、電気自動車とは比べ物にならない早さです。

走行音は電気自動車と同様で静音性が高いです。
最初のトルクも電気自動車同様快適な発進だそうです。
水素タンクが車体下の後方にあり、中間辺りに燃料電池があり、


走行中に前方から送られてくる酸素と化合させ電気を発生させる仕組みとのことです。
燃料電池内にあるセル一枚で0.7から1ボルトの電気を発生させられ、
そのセルが340枚並んでおり、280から300ボルト発電できます。

モーターやパワーコントロールユニットを動かすのに650ボルトで作動しており、
300ボルトの電力を昇圧コンバーターというものを使用して650ボルトに上げて、
ハイブリット自動車のシステムを動かしているということです。

こうした方が、既存の信頼性の高いハイブリット自動車のシステムを活用でき、
かつコストパフォーマンスも良くなります。
今後はそれらをなるべくコンパクトに安く作りたいと考えているそうです。
実用化はされている?
既に販売しており、国内で3200台程走っています。
商用の水素ステーションのある全国20県ではTOYOTA様の販売店で店頭に並んでいるとのことです。
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高速道路のパーキングエリアには水素ステーションはある?
まだありません。
航続距離が通常の電気自動車に比べ長いので、
行き先にステーションがある場合に移動なら問題ないが、
やはり顧客からはもっとステーションが増えてほしいという声が上がっているそうです。
一ヶ所の水素ステーションを設置するのに3~5億円の費用を要するので、
例えばサービスエリアだと上下線に作らなくてはならないとか費用がかさむため、
インターチェンジを出たところに設置し上下線活用できるよう集約することが検討されているそうです。
充填する際には一度高速を降りて、充填してから再度高速道路へ乗る方が効率が良いのではないかと言われている。
その為の、充填目的でインターチェンジから降りる際に精算とならない法制度の変更といった課題もあるとか。
水素漏れに対する対策は?
水素漏れが起きた場合でもその周囲を空気が抜けていく為、
拡散スピードが早い水素は散ってしまう。
また、構造上も車内と水素タンクは隔絶されているため侵入してくることはないそうです。
そのタンクも鉄よりも丈夫で、ぶつかった場合車がつぶれても、
タンクのスペースが残っていればビクともしない強度とのことです。
販売は日本だけ?
日本以外にアメリカのカルフォルニア州6700台と欧州でも数十台販売実績があるそうです。
欧州の企業はメルセデスベンツ様が開発してようやく売り出し始めた位で、
ドイツの場合は特に40~50ヶ所の水素ステーションが既にあるそうで、
日本に比べるとインフラが進んでいます。
他の企業だと、ヒュンダイ様が水素自動車の開発をしているそうです。
国の補助金について
インフラも自動車開発も、国の補助金が戴けている内にお互いに開発を頑張ろうといった感じのようです。
二酸化炭素問題や環境問題を考えると燃料電池自動車や電気自動車は必要だと思うのですが、
元になる水素の材料が化石燃料から作っているのでは意味がないです。
将来的には再生可能エネルギーや電気分解による水素抽出などの普及と共に、
大きなシナリオの中で国全体で自動車やインフラ充実を目指していく必要があるとのことでした。
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TOYOTA独自の売りはなんですか?
外部給電器といって、いざというときにコンセントを繋いで1500ワットが使用できます。
地震やブラックアウトなどの際に、9キロワットの電力を供給可能です。
実は会場の表にあるトレーラーの中にMIRAIが積まれており、そこから大型ディスプレイの電力を供給しているとのことでした。(動画あります)
満タン充填で9キロワットは家一軒分で4~5日の電力を賄えることになります。
被災の際に電気が復旧するまで、または自宅に人工呼吸器を利用されている家族がおられる場合などに力を発揮してくれそうです。
北海道のブラックアウトの際にも、TOYOTA様から避難所へMIRAIを出して携帯電話の充電に活用してもらったそうです。
普段使わないような充電器や発電機を置いておいて、いざ使用しようとしたところ使えなかったという事態が考えられるが、
これの場合は普段乗車して使用している上にメンテナンスも定期的に行うため、
安心への投資と考えても良い選択かもしれません。

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