排他的経済水域(EEZ)内の大和堆で繰り返される北朝鮮の違法操業、年間1600隻以上 ―国連海洋法条約(UNCLOS)違反―

最終更新日

出典:「我が国の排他的経済水域 国土交通白書 2019より」(国土交通省) http://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h30/hakusho/r01/index.html

日本の排他的経済水域と北朝鮮の排他的経済水域

まずは下の地図を見てください。

Exclusive economic zone of North Korea

赤い部分が北朝鮮の排他的経済水域です。
Wikipedia様より引用させていただいています。

では再び下の地図を見てください。

出典:「我が国の排他的経済水域 国土交通白書 2019より」(国土交通省) http://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h30/hakusho/r01/index.html
出典:「我が国の排他的経済水域 国土交通白書 2019より」(国土交通省) http://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h30/hakusho/r01/index.html

これをご覧いただければ、大和堆という海域が日本の排他的経済水域で、北朝鮮の排他的経済水域外であることは明白ですね。
出典:「我が国の排他的経済水域 国土交通白書 2019より」(国土交通省)

大和堆は日本の排他的経済水域(EEZ)で他国の漁業行為は 国連海洋法条約(UNCLOS)違反

北漁船と水産庁の取締船が能登半島沖で衝突

 海上保安庁に入った連絡によると、7日午前9時10分ごろ、石川県の能登半島の北西約350キロの日本の排他的経済水域(EEZ)内で、水産庁の漁業取締船と北朝鮮の漁船とみられる船舶が衝突した。漁船は大破したという。
 政府は、首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置した。
 海保によると、漁船は鋼船で沈没しかかって乗組員約20人が海上に漂流し、漁業取締船が救助活動にあたっているほか、海保も巡視船と航空機を現場に向かわせている。漁業取締船の乗組員らには、けが人はいないという。
 現場は日本海の好漁場として知られる「大和堆(やまとたい)」。水産庁によると、大破した北朝鮮の船は、イカ釣り漁船で、大和堆で違法操業していたとみられる。漁業取締船が衝突直前に漁船に対し、EEZ内から退去するように警告していた。
 大和堆をめぐっては、8月に海保巡視船が北朝鮮の公船とみられる船舶に小銃で威嚇されるなどの事案も発生。政府は日本海の海洋権益をめぐり、北朝鮮側が先鋭化した恐れもあるとみて警戒を強めていた。

産経ニュース様より引用

今回の北朝鮮籍漁船の操業自体が、海の憲法「国連海洋法条約(UNCLOS)」の違反しています。

国連海洋法条約(UNCLOS) では、領海(12海里まで)EEZ(200海里まで)公海と定められています。

排他的経済水域(EEZ)で外国に認められている権利は「航行の自由」「上空飛行の自由」「海底電線・パイプライン敷設の自由」です。( 但し、沿岸国の権利及び義務に妥当な考慮を払わなければならない。 )

逆に認められていない権利は「漁獲の自由」「海洋の科学的調査の自由」「海洋構築物設置の自由」です。

この漁獲の自由の権利が認められていないにも関わらず、北朝鮮の漁船は年間1600隻以上も違法操業を行っています。

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海上保安庁の違法操業船の取締

SankeiNews 様より引用

海上保安庁による北朝鮮違法操業船の取締の動画がありましたので、こちらも御覧ください。

海上保安庁と連携し水産庁も取締を行っており、今回の衝突はその最中に起きたものとみられます。

今回の件で北朝鮮側が日本に対して賠償や漁業権の主張をしてきた場合、日本の取るべき手段は以下のように説明されています。

紛争が発生すると,まずは当事国間で交渉,調停等の手段により解決を目指しますが,これらの手段によって解決に至らなければ,国連海洋法条約の規定する裁判手続に進むことができます。
国連海洋法条約締約国は,国際海洋法裁判所(ITLOS),国際司法裁判所(ICJ: International Court of Justice),仲裁裁判所,特別仲裁裁判所のうち一又は二以上の裁判所による紛争解決手続を受け入れる旨宣言することができ,両紛争当事国が同一の手続を受け入れている場合,いずれかの紛争当事国は相手国を当該裁判所に訴えることができ,相手国はこれに応じなければなりません(強制管轄手続)。
また,当事国が同一の裁判所を受け入れていない場合,紛争は仲裁裁判所に付託されます。

外務省ホームページ「国連海洋法条約と日本」より引用

話し合いで折り合いがつかない場合は、両国が同一の手続きを受け入れている場合は国際海洋法裁判所、国際司法裁判所、仲裁裁判所、特別仲裁裁判所の内の一つか二つ以上で争うこととなり、当事国が同一の裁判所を受け入れていない場合は仲裁裁判所へ付託されるとのことです。

日本は年間1600隻の違法操業に苦しんでいるため、海の憲法で正式な判決をもらい、今後北朝鮮の同様の行為に対して圧力をかけることも可能となります。

万一、日本の落ち度で北朝鮮船舶へ衝突をしてしまった場合は、一部賠償責任も発生するかもしれませんが、他国の排他的経済水域で違法操業をしていた罪は、救出された乗組員へ科せられることとなるでしょう。

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乗組員の処遇

外交視点で考えると、この救出した乗組員の処遇をどうするかも一つの材料となるかもしれません。

乗組員が第三国への亡命を希望する可能性があるかもしれません。

その時、北朝鮮はどのような姿勢で臨むのか。

長文、ご覧下さり有難うございました。

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